音程物件

音程物件


 居酒屋「かかさん」のカンバンであります。かかさんという名の通り,上には優しそうなお母さんの笑顔,下にはおふくろの味を連想させる野菜の絵が並んでいたりするのでした。

 が,ひとつ解せないのは右側にある「シャープ」と「フラット」なんでした。これはお母さんが鼻歌まじりに料理をしているということをあらわしているのか?と最初思ったりもするのだけれども,それならまず八分音譜あたりを描くのではないかと思われるわけで,ちょっと一瞬「?」となってしまうのでした。

 で,3秒くらいその場で首をかしげていると「あ。これは発音する時の音の高低を指定しているのだな」とピンとくるわけなんでした。すなわち最初の「か」を高く,次の「か」を低く読むわけでありますね。残りの「さん」はどうでもよろしい。

 んー。しかし,わざわざシャープとフラットを使って指定するほどのもんでもないような気がするのだけど,どんなもんか。2番目の方を高く読む人とか高低をつけずに読む人というのは,そうたくさんいるもんであろうか。
 でも「あめ」なんかは関東と関西では高低が逆になると言うし,その辺のこだわりがここの主人にはあるのかもしれない。

 誰か勇気のある人はこの店に行って「ここ,かかさん(2番目を高く発音)っていうんですか?」と聞いてみていただきたい。
 いや,ホントにこれは音の高低をあらわしてるのかどうかわかんないんですけれどもね。

 南万代町,ぐっと新潟駅寄りの方。