流し物件

流し物件


 畳屋さん(だったか?)の作業場兼玄関先にある水道。水を受ける円形の部分に何か違和感というか趣きを感じたわけなんでした。石造りで穴が空いていて,そこから水が落ちていくようになっているんだけれども,その穴に紐を通して固定してあるし,流し用に作られたものではないみたい。石臼の頭部分を流用しているような形をしているんでした。んー,シブい。

 新潟の下町(しもまち)と呼ばれるところを歩いていると,屋外の共同炊事場だったような流し跡が所々で見られるのだけど,そういうのを見るとなんだか懐かしさのようなものを感じてしまったりするのでした。うちはそういう流しを使ってたわけではないけれども。

 この物件はそういうのとは違うけれど,創意工夫が感じられて,さすがに職人さんの家だなぁ,と思ったりするわけなんでした。
 蛇口から伸びたホースの長さもバケツの置き方も今出したばかりの水の跡もなんだかいい感じ。生活の息吹が感じられる物件でありますね。んー,叙情派。もうちょっと写真がうまいといいんだけれども。

 東堀か古町の11あたり。