しかけ物件



 わりと広めの歩道が,建物の関係で途切れてしまうんでした。
 この先はこちら側の歩道がないということで,歩道を進もうとすると道路の逆側へ横断しないといけないわけでした。

 しかも見通しがあまりよくないので「飛び出し注意 自転車はおして」という注意喚起のカンバンが立てられているんでした。
 小学校も近いので,重要なところであります。

 ただ,カンバンのうしろに自転車がとめられているのを見て,この自転車をグイグイ押す人がいないかと心配をしてしまったわけでした。そんな心配をするのは私だけか。

 でも,もしかしたらこの自転車を押すとカーブミラーがせり出してきて見通せるようになるとか,正面の建物が地面に沈んで歩道が出現するとか,そんな仕掛けがあるのかもしれない。
 このときは押しませんでしたけれども,今度通ったら押してみようかと思ってしまうんでした。


 こちらは歩道の街路樹スペースみたいなところであって,実際に他の場所では樹木が植えられているわけでありますけれども,ここだけ埋めなおされているんでした。

 ご丁寧に,他の歩道部分と似せたレンガ風の材料を使って。でもスキマがあったりもして,ちょっと似せきれなかったかなというような気もしますけれども。

 おそらくは左側のお宅が,車が増えたか何かの理由で出入りしにくくなったので埋めることにしたんではないかと思われるところであります。

 でもひょっとしたら,このレンガ風部材はあえてスキマを作っていているのであって,寄木細工やパズルのようにカシャンカシャンと動かしていくことによって,何かすごい仕掛けが発動するのではないかと,思えてしまうんでした。私だけか。

 今度通ったら挑戦してみようかと思うわけであります。
 人んちの前で座り込んでヘンなことしてたら捕まりそうではありますけれども。

「おして」は新潟市東区・藤見町1あたり。
「パズル」は新潟市東区・藤見町1あたり。