前に撮っていて物件にしていない写真も多いわけでありますけれども,季節感のある写真はヘンな時季に出すと違和感が出てしまうわけであります。
 それで,とりあえず夏から秋に撮った緑系の写真を放出してしまおうと思ったわけでした。いやまぁ,それはこちら側だけの気持ちであって,サイトにおいでになる方は全然違う季節に見られるかもしれないですけれども。

 ということで,上の物件。
 おそらくは廃電柱であろうと思われるわけでありますけれども,アタマの方に若い芽が出ているように見えるんでした。

 もちろんこの電柱自身の芽ではないでしょうけれども,ひょっとしたら,というロマンを感じさせてくれるんでした。
 血はつながっていないけれども,若い芽を大事に育む老木のようでもあります。

 あるいは,電柱というのはこのように接ぎ木をして育てるものだったりするんでありましょうか。
 何十年かに一度収穫者がやってきて「うむ。いい電柱に育ったな」と言いながら刈り取っていったり…しないか。収穫者も15メートル級くらいの巨人でないといけないだろうし。

 だいたいが,この長さを残して放置というのは何か理由があったんでありましょうか。根元だけが残っているアベサダ電柱というのはよく見ますけれども。
 ひょっとしたら,この電柱自身も根元だけだったものがズリズリと成長してきたのかもしれないでありますね。しれなくないか。


 こちらはカーブミラーでありますけれども,なんとなく気品が漂うような感じがするんでした。
 葉っぱコートに身を包んで「あら皆様。ごきげんよう」とか言って颯爽と歩いてきそうであります。

 カーブミラーというのは頭部的なものがあってもともとが擬人化しやすいモノでありますけれども,この葉っぱコートがより人間っぽく見せてくれているようなんでした。
 そしてこの葉っぱがセレブコートっぽいのは,ミラーの足が見えているからのような気がするでありますね。ああいう服って,上だけがもっさりしているような印象があるし。よくわからないけど。


 こちらはおそらく「犬の糞持ち帰れ」みたいなカンバンだったんだろうと思われるわけでありますけれども,例によって下の部分が褪色してしまって「犬の糞」のみが表示されているようなんでした。

 このようなカンバンを掲げられた樹木の気持ちは,いかばかりでありましょうか。もし自分が「犬の糞」と書かれた名札をつけて周囲の視線にさらされて立ち続けるとしたら。ひどい仕打ちであります。

 いやあるいは,この樹木は本当に「犬の糞」という名前の植物なんでありましょうか。「イヌノフグリ」なんていう植物もあるようだし。
 高校生のころ,国語の教科書だったかに「イヌノフグリ」が出てきて,先生が女子生徒に「きみ,ふぐりってなんだか知ってますか〜? なに,知らない? 辞書ひいてみなさ〜い」と言って辞書ひかせて赤面させていたけれども,あの質問は毎年楽しみにしてやってたんだろうなぁ。男子だけのクラスだとやらないんだろうな。
 ここをごらんの方で知らない人はいませんね? もし知らなかったら,ひいてみなさ〜い。


 オマケ。写真がヘタで申し訳ないところでありますけれども,神社わきの駐車場。
 紅葉が龍っぽいなと思ったんでした。


 そしてそれと向き合うようにして,麒麟っぽい紅葉も。
 虎だと完璧なんだけれども,虎は難しいだろうなぁ。

「電柱の芽」は新潟市中央区・旭町通2番町あたり。
「ミラー婦人」は新潟市中央区・古町通13番町あたり。
「犬の糞」は新潟市中央区・和合町2あたり。
「龍・麒麟」は新潟市中央区・西大畑町あたり。