でくわし物件
「出くわす」というのはよく使う言葉でありますけれども,「出」はともかく「くわす」って何だ?などと思ってしまう言葉なんでした。
「出て食わす」んであれば貧乏な後輩に外食をおごってやるような話に聞こえてくるけれども。
漢字で書くと「出会す」ということらしいんで,こう書けばなんとなく意味合いとしてわかるかなという気もするところではあります。
全部ひらがなで「でくわし」と書くと,まことちゃんみたいでありますけれども。
という意味の無い長い前置きはさておき。最初の物件。
車も通れないような細い小路の交差点であります。道のそれぞれに「とまれ」という表示が書かれているんでした。
四方向から同時に人が歩いてくることもほぼ無さそうなところでありますけれども,もしそういう状況になった場合にはなんだか気まずくなってしまいそうなんでした。
特に気の弱い四人が出くわしてしまった場合,それぞれがゆずりあっていつまでも進めなくなりそうであります。
ここで4人の行き倒れが発見されたとしたら,行政は責任をとるんでありましょうか。とらないか。
4人が固まっているときに下のマンホールから気の弱い地底人が現れたら,さらにパニックになってしまいそうでありますね。
そのさなかに羽の生えた空中人が降りてきたらもう…。
こちらはさるビルの道路に面した壁面であります。魚の骨みたいなのは,3階から2階へおりる非難はしごでありましょうか。
ただ気になるのは,降りた一番下でもまだ1階ぶんの高さがあるので,降りるのはタイヘンそうだというところでありましょうか。
2階の窓から中へ入ることもできるのかもしれませんけれども,室外機を踏んでいくというシステムになっているのかどうか。
まぁ,1階程度は飛び降りても大丈夫ということなのかもしれないですけれども。
しかし私としてはそれより気になるのが,3階部分の出口でありますね。だいぶ狭そうであります。こんなに小さくて大丈夫なのかと思ってしまうんでした。
ひょっとしたらここの部分は隠し部屋になっているんではないか。
情事の最中に突然旦那が帰ってきて出くわしそうになったときに,間男が密かに抜け出すための出口なんではあるまいか。などと勘ぐってしまうところであります。
こんな仕掛けがしてあって気づかないとしたら,旦那も相当な間抜けではありますけれども。間男の方も,脱出できたとしてもパンツ一丁でここにぶらさがるしかないのかもしれない。間男vs間抜け。勝者は奥方か。
とここまで書いてきて,これはハシゴとかではなくて垂れ幕みたいなのを下げるためのスペースだったりするだろうか?などと思いもしたわけでありますけれども,よくわからないんでした。違うか。今度行ったらよく見てみよう。
「全体とまれ」は新潟市中央区・旭町通2あたり。
「非情はしご」は新潟市中央区・本町通5あたり。