お願い物件



 先日(14/09/20〜22),東京スリバチ学会と大阪高低差学会のイベントで大阪と京都を,さらに個人で彦根を歩いてきたわけでした。
 今回はそのときに採取した物件であります。

 そんなわけで,上の物件。京都のバスのうしろに
「バスの発進にご協力願います」
と書かれていたんでした。

 まぁこれはうしろの車に対して
「このバスが乗客の乗り降りを終了して発進の意思を示したら,ムリに追い越したりしないで道をゆずっておくれやすバス」
ということを言っているんだと思いますけれども。

 ただ,やはりパッとみると文字通りに受け取ってしまうわけで,
「このバスはエンジンのかかりが悪いので,ここに居合わせたみなさんは協力してバスを押し,発進できるようにしておくれやすバス」
と言っているのかと思ってしまうわけでした。

 その辺にいたサラリーマンや外国人観光客やお坊さんや舞妓さんやお公家さんが一致団結してバスを押している光景を想像すると,微笑ましく思えるんでした。思えないか。

 京都市。


 こちらは大阪の工事現場に掲げられていた,いわゆるオジギビトであります。
 騒音などで迷惑をかけるかもしれないけれども協力をお願いします,というようなことを言っているわけでありますけれども,その言葉が
「ご迷惑をおかけして まことにすいません」
という,ちょっとくだけた言い方になっているのが気になったわけでした。

 言葉というのは地域によって使われ方やとらえられ方が違うので,これがくだけているのか一般的なものなのかはよくわかりませんけれども,どうせなら「ホンマすんまへん」くらいにまですれば,よその人間が見ても「あー。関西弁なのかなー」と思ってもらえるんではないかと。思ってしまったんでした。

 そんな目で見ると,ヘルメットの脱ぎ方と表情も「やれやれ。じゃあちょっとアタマさげとくか」と言ってるような気さえしてくるわけであります。割とイケメンみたいなのに。
 このオジギビトのデザイン,原型は手塚プロダクションのものらしいですけれども,亜種のようでありますね。

 まぁ,工事で迷惑をこうむって協力するのは観光客じゃなくて住民だから,近隣にだけ通じればいいことなわけですけれども。

 大阪市。


 こちらは神社のおみくじのレベル表であります。
 だいぶ細かく「大吉・中吉・小吉・吉・半吉・末吉・末小吉・凶・大凶」まであるようなんでした。
 ちょっと小さくて見えにくいですけれども,レベルとしては大吉は(^○^)で大凶は(-_-;)のようであります。

 そして,おみくじをひいたあとは
「良い結果は持ち帰ります。レベルUPさせたい方は境内にくくってください」
ということであります。

 まぁ,普通の神社のおみくじでも,良いものは持ち帰り悪いものは境内の木の枝とかにくくりつけるわけで,普通のことが書かれているわけでありますけれども,それを「レベルUP」と表現するあたりがなかなかのところであるなぁと,思ってしまうんでした。

 そのうち「レベルを2上げたい場合はこの結び方,3上げたい場合はこの結び方,4上げたい場合はあの木のこの枝にこの結び方で…」みたいなことまでやりだすかもしれない。

 しかし大吉の人がレベルアップするとどうなるんでありましょうか。欲張りすぎ,ということで大凶の方へ戻ったりするんでありましょうか。

 おみくじ,もちろん私もここでひきましたけれども,相変わらず微妙な「吉」だったんでした。

 大阪市。