S字物件



 最近はいろいろと物騒なことも多かったりするので「こども110番の家」とか「こども110番の店」とかあって,子どもが逃げ込んだりできるようになっているようであります。

 さらにそれだけでなく,写真のように「こどもSOSの作業場所」というのもあるようなんでした。
 何かあった場合は作業員に声をかければ助けてもらえるようであります。まぁ,知らん家に駆け込むよりは声をかけやすいかもしれないでありますね。

 声をかけやすいかどうかは作業員の容貌にもよるかもしれませんが。
 でも,声をかけやすい優しげな作業員よりも,声をかけづらいくらいのコワモテムキムキ作業員のほうが,子どもを追ってきた不審者も逃げ出すかもしれないわけで,そのあたりは微妙な問題ではあります。

「作業員の方へ」ということで,子どもが避難してきたら直ちに作業を中断して,まず「皆さんが落ち着いてください」というあたりがちょっとリアルでありますね。
 確かに,子どもが逃げてきて後ろから刃物かなんか持った尋常でない様子の男が走ってきたら,まず自分がパニックになりそうであります。屈強な作業員も,腰を抜かしてしまうかもしれないんでした。

 まぁこういった制度や施設などというのは,ホントなら無いにこしたことはないわけでありますけれども,何があるかわからない世の中ではあった方が良いことなのかもしれないでありますね。


 それはそれとして,その「こどもSOS」のマークであります。
 3人の子どもがSOSの人文字を作っていて,O役の子どもは泣いているようなんでした。

「こんな格好させんなよ〜ぅ。お〜いおいおい」と言って泣いているんではないかという気もするところであります。
 脇のS役の子ども二人は顔が見えませんけれども,同様に泣いているような気がするでありますね。
「Oはまだ楽だろ〜。ボクたち空気イスだよ〜ぅ。猫背にもなるよぅ。お〜いおいおい」と,おそらくは腕で涙をぬぐっているんだろうと思われるんでした。

 子どもたちは,避難しているんではなくて非難しているんでありましょうか。


 こちらは,電柱の支えのワイヤーにつけられた黄黒シマシマカバーであります。
 まぁ形がもうひとつでありますけれども,ちょっとSっぽくなっているんでした。
 Sっぽいというとなんだかチョウチョのマスクでムチを持ってるみたいでありますけれども,形自体がSであるということであります。言わんでもいいことか。

 これは経年変化なんでありましょうか。ワイヤーカバーも古くなってくると腰が弱ってきてこういう風になってくるんでありましょうか。
 ひょっとすると,ワイヤーカバーというのはこのように作られているものなのであって,「腰が曲がってきたら交換時期」ということになっていたりするんでありましょうか。
 どこが腰なんだかわかりませんけれども。


 そうしてみると,人間というのも年をとってくると「S」に近くなってくるわけでありますね。
 Sに近くと言ってもチョウチョのマスクをするようになるということではなくて,形が。言わずもがなか。

 上の写真は「高齢者に注意!!」ということで,おばあさんのシルエットが描かれていて,向きが逆でありますけれどもやはりSっぽくなっているような気がするんでした。

 しかしこのシルエットのおばあさん,何かちょっとタダ者ではないような雰囲気があるでありますね。仕込み杖を持っているような雰囲気。
 老人だと思って油断していると,仕込み杖が一閃して次の瞬間には命がなくなっているという,伝説の仕置人かもしれない。

「高齢者に注意!!」というのは,
「高齢者に気をつけて車を運転しましょう」
というんではなくて
「この近辺に,高齢ではあるがスゴ腕の暗殺者が潜伏中との情報あり。高齢者を見たら警戒しましょう」
ということなのかもしれないんでした。しれなくないか。


「Sこども」は新潟市中央区・東湊町通2ノ町あたり。
「Sカバー」は新潟市中央区・上所中2あたり。
「S仕置人」は新潟市西蒲区・巻甲あたり。