出張物件06


「ご近所路上観察ファイル」ということで,基本的に近所:新潟県内の物件を取り上げているわけですけれども,時折何かの用事で県外へ行ったりすることもあるわけでした。
 そういった機会に見つけた物件を小ネタ的に紹介しようというのが,出張物件であります。

 今回も名古屋編。やはりなかなか歩けていないのだけれども,移動経路上の物件を。



「月極米兵駐車場」ということで,「ほう。この辺にはアメリカ軍の基地でもあるんであろうか」と思ったわけでした。

 しかしそれにしては小ぢんまりとした駐車場であって停まっているのは日本車であるし,月極という形態で借りるものなんであろうかと,思ったわけであります。

 だいたい,アメリカの兵隊さん向けであればカンバンは英語で書かれていてしかるべきでもあろうし。日本人でも読みづらい「月極」なんていうのはわかるんであろうか,という気もするところなんでした。

 まぁ,おそらくは「米兵」というのはアメリカの兵隊さんのことではなくてそういう名前の会社名とか屋号とかなんであろうと思われるわけですけれども。「こめへい」とか「よねひょう」とか。
 初めてこれを見た場合はアメリカの兵隊さんのことだと思ってしまってもしょうがないような気がするんでした。いやホントに兵隊さんのことなのかもしれませんが。

 関係ないですけれども「兵隊さん」という言い方はどうなんだろうかと思うところであります。「兵隊」というのは「兵が集まった隊」のことであって,組織をあらわす言葉なんではあるまいか。個人を指すなら「兵隊員さん」とか「隊兵さん」になるんではあるまいかと。兵隊に個人などというものはないということなのか。
 あるいは相撲取りのことをお相撲さんと呼ぶのと同じなのか?




 こちらは公園に立っていたカンバンであります。
 もとは「ハトにエサをやらないでください」だけだったようでありますけれども,それに加えて「カラス」にもやらないでほしくなったようなんでした。

「ハトにエサやるなだと? ちっ。それじゃカラスにやるよ」という愛鳥家(なのか?)がいて,急遽追加したんでありましょうか。

 あるいはこれは「カラスは生ゴミを食べに来る」ということから「公園に生ゴミを捨てないでください」という遠まわしな表現だったりするんでありましょうか。

 さらには「カラスは死肉をついばむ」などとも言われるわけで,「ここに死体を遺棄しないでください」とか「ここで人を殺さないでください」とか「ここで野垂れ死にしないでください」ということを遠まわしに言っているんだったりするんでありましょうか。




 こちらも同じ公園に立っているカンバンであります。こちらは鳥ではなくネコを対象にしているようなんでした。

 ただ,ちょっと規制がゆるやかなようで,「むやみに」でなければエサをやってもいいようなんでした。
 朝7時,昼12時,おやつ3時,夜7時とかにキッチリと与えていればいいんでありましょうか。

 単にネコひいきなのかもしれませんが。
 市の担当者に鳥との差別を指摘すると
「だってッ!あんな,どこ見てるかわかんないウツロな目をして空なんか飛ぶヘンな動物よりもッ!ネコにゃんの方が一億万倍きゃわいいじゃにゃいですきゃっ!?」
と逆ギレをしてきたりするのかもしれないでありますね。




 こちらは,さるマンション入り口に掲げられたハリガミであります。
「【ゴミ分別】を ちゃんとして頂きありがとうございます♪ 分別されてない場合は,退去して頂く事になりますので,これからも ご協力お願い いたします。」
とのことなんでした。

 こわい…。さらりと怖いことを言っております。「ありがとうございます♪」と「退去して頂く」のギャップがありすぎなんでした。

 さっきまでニコニコと世間話をしていた管理人のかわいいお嬢さんが,ちょっとポケットから紙くずを落としただけで「ナニやってんだ。オラァ! うちの前汚すんじゃねェぞゴルァ」と表情を変えずに野太い声で言ってるみたいであります。

 ひょっとすると,よくは見えないけれども「退去して頂く」の脇には小さく「この世から」などと書いてあったりするかもしれない。
 住民の人はそのあたりをよく確認しておくことをおすすめしたいわけでした。



 今回の物件はすべて名古屋市。