理念物件
八百屋さんのカンバンであります。どうやら「ポラン広場の八百屋」であるところの「にじや」さんというお店らしいんでした。
ポラン広場というのが何なんだかよく知りませんけれども,おいしくて安全な食べ物を作りたい食べたいという生産者と消費者がどうこうという理念を持っていろいろやってる団体だか何だからしいんでした。違ってたら申し訳ない限りであります。
まぁ,この辺一帯がポラン広場という地名だというわけではないんでした。
そんなわけで,こちらのお店はいつ頃からやっておられるのかわかりませんけれども,カンバンは年季が入っているようでところどころ文字の欠けがでているようであります。
見えにくいので,ちょっと拡大。
カンバンによれば
「有機無農薬野菜」
を売っているようで,これは理念(なのか?)どおりであります。でもその下には
「添加食品」
と書かれていて,これはどうなんだろうかと思ってしまうところなんでした。
もちろん,よく見ると左に「無」の字があった痕跡が見えるので,おそらくは「無添加食品」を売っているのだろうなぁと,想像はつくわけではありますけれども。
まぁ仮にホントに「添加食品」だったとしても「私達は食品に愛情を添えてお届けしています」ということだったりするのかもしれませんが。
しかし,商売というか理念の根幹にかかわる表示のはずであるので,お店としてこれを放っておいてはちょっとマズい気もするでありますね。
そして,店名は「虫屋」であります。「虫」と書いて「にじ」と読む。…ような気はしないわけで,こちらもやはり「虹」の右側の「工」が落ちてしまっているようなんでした。
しかしこの場合,無農薬栽培の野菜であれば虫がつくのは当然であるので,理念を体現する表示になっているような気がしてくるわけでした。
野菜を買うほうも,虫がついてるくらいの方が喜ぶのかもしれないし。
「無農薬で育てろ。でも虫はキライだからつけるな」などというエセ自然主義消費者は許さん! という姿勢を表わしていたりもするんでありましょうか。
でも,近所の子どもが虫を売ってる店だと思って目をキラキラさせながらやってきて,野菜しか売ってないと言われて泣き出したりしないようにしてほしいものであります。
こちらは,よくわかりませんけれどもビジネス関係の備品やら何やらを扱っているお店のようであります。
ビジネスマシン
スチールファニチァー
ビジネスサプライズ
などを扱っているようなんでした。
中でも素晴らしいのは「ビジネスサプライズ」でありますね。「お仕事ビックリ」であります。
消耗品というような意味合いで「PCサプライ」とか「ビジネスサプライ」と言ったりしますけれども,「サプライズ」と書かれた場合にはやはり先に思い浮かぶのは「ビックリ」的な意味なんでした。
こちらの会社は,
「ビジネスには人を驚かせるような,世間をあっと言わせるような,すなわちサプライズが必要なのである」
という理念をかかげ,そういったアイデアを提供している会社だったりするんでありましょうか。
それとも,仕事中になにかドッキリをしかけて,会社の重い雰囲気を和らげるということをしてくれたりするんでありましょうか。
あるいは,サラリーマンにとってビジネスにおけるサプライズの最たるもの,「出勤したら会社が無かった」というようなことをスムーズに運んでくれる「会社の夜逃げ屋」みたいなことをしていたりするんでありましょうか。
そう考えると,「ビジネスマシン」というのも何やらタダモノではないような気がしてくるでありますね。
投入口にお金を入れると目が光り
「ソレデハ,コレヨリ3000エン分ノシゴトを開始しまス。ガガピー」
とか言って,ガションガションと様々なビジネスをしてくれるロボットだったりするんでありましょうか。
あるいは,ロボットではなくて生身の人間なんだけれども「ビジネスマシン」と呼ばれるほど冷徹正確に仕事をこなし,業務遂行のためなら倒産もいとわないという,スーパーサラリーマンを派遣してくれたりするんでありましょうか。
そして「スチールファニチァー」は,スチールのファニーなチアー,つまりは陽気なチアガールロボットを派遣してくれたり…しないでありますね。
「虫屋」は新潟市西区・小針8あたり。
「驚愕」は新潟市中央区・女池西2あたり。