並び物件
街路樹のあたりが花壇のようになっているのは割とよく見かけられるものでありますけれども,あれというのはもともと自分の土地だったりして権利を持っているんでありましょうか。それとも何か申請して借りたりしているのか勝手にやっちゃってるのか。
その辺よくわかりませんけれども,こちらでもその街路樹エリアに柵を設けているようなんでした。
何も植わってない感じなので,犬猫フン予防だったりするのか。
などと思いつつ近寄ってみると,このような感じだったんでした。
柵に記されているのは「たら子 たら子 たら子」であります。
まぁ,おそらくは魚屋さんが仕入れるような「たらこ箱」を解体して再利用しているんでありましょうけれども,なんだかちょっと「たらこの墓標」が並んでいるみたいに見えてきてしまったんでした。
このお宅のご主人は,たらこが大好きなんだけれども,ある日のこと
「ああ。たらこにも生命が宿っているのだ。それをいただいているのだ。私はこれまで,幾億の生命をプチプチつぶしてきたのであろうか」
と思ってしまったのかもしれないでありますね。
それで,せめてもの供養をしようと「たらこの墓標」を立てたのかもしれないんでした。しれなくないか。
しかし,日本の魚卵界(あるのか?)ではこの「たらこ」が最もメジャーでありますけれども,メジャーであるというのはそのネーミングに由来するというところも大きいような気がするでありますね。語感からして,なんだかうまそうであります。
もしマグロの卵がおいしかったとしても「まぐろこ」ではちょっとどうだったか。
キャビアはチョウザメの卵だそうでありますけれども,これが「さめこ」だったら高級感皆無であります。
数の子というのもメジャーでありますけれども名前が「ニシンコ」だとプランクトンみたいであります。
カレイの卵の「カレイコ」はなんだか食べる前から味に先入観が生じそうであります。
一体何を言っているのか。
こちらはさる神社の境内であります。まぁ,特におかしなところがあるわけではないんですけれども。
ただ,こま犬の前にあるベンチがちょっと気になってしまったんでした。
ベンチがあるだけなら特に違和感も無いんでありますけれども,ここに人が座ることを考えると,なんだかオモシロいんでありますね。
おじいさんが3人ずつくらい,向かい合わせに座っている光景。片側3人の歯のない口は大きく開き,もう片側3人の口はギュッと閉じられているかもしれない。
その状態で,6人のおじいさんは日がな一日参拝者をにらんで座っているのかもしれないんでした。
ちょっと参拝するのが怖いかもしれないでありますね。でも若い女性がお参りに来たりすると,手に持った札で「8点」「9点」「6点」とか採点するエロジジイだったり…しないか。
こちらもまぁ,おかしな風景ではないんでありますけれども,ちょっと気になるのが電柱であります。
写真中ほどに見える2本の電柱が,同じように並んで右に傾いているようなんでした。
ひょっとすると,正しいのはこの2本の電柱だけなのかもしれないでありますね。1本だけならまだしも,2本そろってだとそんな感じがしてくるわけでした。
この電柱以外のすべてのものは傾いているのかもしれない。ただ,真っ直ぐだと思い込んでいるだけなのかもしれないんでした。
それに気づいた瞬間,気づいた者のみが,どこまでも斜めに滑り落ちていくのかもしれないでありま…ああああああぁぁぁぁ...
「たらこの墓」は新潟市中央区・上大川前通12あたり。
「こまじじい」は新潟市西蒲区・巻甲あたり。
「正しい電柱」は新潟市中央区・米山1あたり。