メタボ物件
私は街を歩くことを趣味としているわけでありますけれども,いわゆるウォーキングというのをしているわけではなくだらだらぶらぶらと歩いているので,健康増進ということにはなかなかつながらないんでした。
端的に言えば,痩せたりなどまったくしないわけであります。そして私自身というのは本来,痩せなければならないカテゴリーに分類される方の人間なんでした。
そんなわけで,街を歩いていて
「あぶないぞ ろそくたいから はみ出す子」
などと言われると
「ああ。私の横幅というのは路側帯からはみ出してしまっているんであろうか」
と思ってしまうんでした。
しかしあの路側帯というのはどの程度の幅があるものなのか。
調べてないのでわかりませんけれども60センチやそこらは通常ありそうな気がするので,普通に立っていてそこからはみ出てしまう体型というのはかなりの太さであると思われるんでした。
でも細いところもけっこうあるか。とはいえ,さすがに私でもはみ出したりはしない…と思う…のだけれども。
ということではもちろんなくて,これは歩き方の問題でありますね。「ふざけて歩いていて路側帯の外側に出てしまうと危ないよ」ということだと思われるんでした。
確かに,子どもというのは周囲を気にせずに突然ぴょんと飛び出してきたりするのでキケンであります。
でもホントに「横幅が路側帯からはみ出てしまう子」のことを言っているんだとしたら,確かにそれは危ないでありますね。交通的にというよりも,健康的に。
ひょっとするとあの路側帯というのは実は国が設置しているメタボ検出装置であって,あそこからはみ出すような人間はブラックリストに載せられ,有事の際には食糧確保のため真っ先に処分されてしまうという恐ろしいモノであったり…ということがないように祈る次第であります。
こちらはドアになにやら紙が貼ってあるようだったので見てみたわけでした。
そうしたら
「軽自動車専用スペース 軽専用」
と書かれていたんでした。
もちろんこれは
「このドアの前にある部分が軽自動車専用の駐車スペースである」
と言っているわけでありますけれども,ドアに貼ってあることによって
「このドアの中に軽自動車専用スペースがあるので,ドアを開けて中に入れてください」
と言っているようにも見えてしまうんでした。
軽自動車でもさすがにこの幅では入らないだろうなぁと思ってしまうでありますね。相当な段差もあるし。
でも,すごい腕のドライバーだと段差を乗り越えつつ車体を横にして滑り込ませたりできるんでありましょうか。ムリか。
あともうひとつ「軽専用」と書かれているのは
「ドア前のスペースは軽自動車専用駐車場であるけれども,このドアの中に入れるのは体重の軽い人のみである」
ということだったりするんでありましょうか。
床の抜けやすい建物なのかもしれないでありますね。
それとも体重差別団体トリガラ派の拠点だったりするのか。…敵のアジトだな。
こちらはトマソン的な電柱であります。ブロック塀にキッチリと挟まれて立っているんでした。
こういうのを見ると「電柱が先か塀が先か」と思いますけれども,やはり先にあった電柱をよけて塀を立てたと見るのが自然のような気がするでありますね。
何かどうしても隠したいものが出来てしまったんでありましょうか。
後ろにあるバイクを隠したかったのか。お尻のほう出てしまってますけれども。
それとも電柱があとなのか。わざわざ塀を壊して電柱を立てたのか。
あるいは,塀と電柱を調和させるというコンセプトのデザインとして,同時に作られたのか。
成因や順番はよくわかりませんけれども,見ているとちょっと苦しそうでありますね。
このさき年を経て電柱も中年に差し掛かったりすると,ビール腹になってより苦しくなってくるんではないかと思ってしまうところであります。
電柱が中年になるのかどうかわかりませんけれども。
あるいはこの電柱はダミーで,有事の際には取り外されるのかもしれない。
そして国民をひとりひとりこのスキマに通して,ひっかかるような人間は食糧確保のため真っ先に処分されてしまうという恐ろしいモノであったり…しないか。
「はみ出す」は新潟市東区・大形本町2あたり。
「軽専用」は新潟市江南区・旭2あたり。
「はさまり」は新潟市南区・上下諏訪木あたり。