風俗物件



 今回もまた物件それ自体にはまったく落ち度は無いと思われる物件たちなんでした。
 したがって,そんなモノの見方をするほうが悪いわけでありますので,関係各位は怒らないでいただきたいものであります。

 そんなわけで,上の物件。
「村上地方風俗案内図」であって,村上地方の風俗,つまりは昔から伝わる暮らしや習慣・風習を実感できる場所を案内している真面目な図だと思われるんでした。
 ちょっと色あせてしまって,実際に何が描かれているのかはよくわからないんですけれども。

 でもやはり「風俗案内図」と言われてしまうと,繁華街近くのちょっとエッチなあんなお店やらこんなお店やらが載っているマップを想像してしまったりする人が多いような気がしないでもないかもしれないわけでした。

 しかし,いつから「風俗」という言葉は性風俗をあらわすようになったんでありましょうか。インターネットで「風俗」を検索してみると,もう9割以上はそちら方面が出てきてしまうんでした。

 まぁ,そういうのはあんまり露骨な表現が出来ないんで最初は隠語的に「風俗」と言っていたんでしょうけれども,今ではそれが当然の言葉になってしまっているんでした。
 風営法とかあるから,最初はお上が言い出したりしたのか? 確かに公式文書で露骨な言葉は出しにくいだろうし。事実はどうなのか。調べればわかるんだろうけれども。

 それはともかくも,旅で訪れたエッチなオヤジがこの案内図を見て
「よおおおおし。村上のフーゾクを制覇してやるぜぇぇ。げへへへへ。じゅるり」
なんて思ったりしないもんでありましょうか。

 そして,村上地方の真面目な風俗を見て歩くうちに民俗学に目覚めて,偉大な民俗学者になったりしないでありましょうか。
 ひょっとするとあの柳田先生なんかはもともとはただのスケベオヤジだったり…なんてこと言ってると河童に尻子玉抜かれそうなんで言いませんが。


 こちらは「ヘルス天神」であります。
 様子からして,スーパーとまでいかないけど町の銭湯よりはちょっと立派だよ。的な,普通の入浴施設のようなんでした。

 しかしやはり,名前だけ見たときには
「泡の国に行くお金はないけども,キレイなおねえちゃんにあんなことやらこんなことやら,してもらっちゃおうかな。げへへへへ。じゅるり」
なんて思ってしまいそうなんでした。いや私でなく,エッチなオヤジが。

 これもまぁ「ヘルス」という言葉に罪は無いわけでありますけれども,なんだかそんな言葉になりかかってしまっているでありますね。これもどこから使われだした言葉なのか。

 こちらが「天神」でなくて「弁天」とかだと,より一層フーゾクっぽくなりそうであります。「天神」だとなんだかカミナリでも落とされそうで。そういう電撃プレイもありかもしれませんが。ないか。
 いったい何を言っているのか。


 オマケ。  こちらは「駐車場内での花火見物禁止」というカンバンであります。
「げへへへ」なフーゾクではありませんけれども,花火というホントの意味での夏の風俗がらみということで。

 この写真を撮ったのは新潟まつりのちょっと前。このあたりで見物するような花火があがるのは新潟まつりのときくらいなので,それ専用のカンバンだと思われるんでした。

 このカンバンは花火が近くなると取り付けられ,花火が終わると取り外されるんでありましょうか。
 それともこの一日のために一年中掲げられているんでありましょうか。まぁ,一年中あったとしてもおかしくはないわけではありますけれども。

 しかし,なんとなくイラストがロマンチックな感じであって,それを禁止しているのがちょっと無粋であるような気もしてくるカンバンなんでした。
 あるいは,このカンバンの本意というのは「花火見物」を禁止しているのではなくて「カップルでイチャつくこと」を禁止しているんでありましょうか。

 さびしい独り者がこのカンバンの作者だったりするんでありましょうか。いや私は作者ではありませんけれども。
 でもカップルで駐車場に忍び込んでイチャイチャしているような連中はもう5億円くらい罰金をとってもいいと思う所存であります。くそくそ。

「案内図」は村上市・緑町1あたり。
「ヘルス」は新発田市・佐々木あたり。
「禁見物」は新潟市中央区・上所1あたり。