トマ物件01
当サイトは「ご近所路上観察ファイル」と銘うって始めてもう干支も一回り以上したわけでありますけれども,振り返ってみると基本はカンバンでありますね。
「路上観察ファイル」と名づけたのは南伸坊大人の著作から勝手にいただいたわけで,私はイラストは描けないけれどもああいう「ハリガミ考現学」的なカンバンものをやれればいいなと思ったんでした。
だからその本筋からずれてはいないわけでありますけれども,「路上観察」と名がついていると「トマソン」を期待して来られる方もいるようで,ちょっと期待はずれ感を持たれる場合もあったりするようなんでした。
とはいえ私ももともとはトマソンから路上観察に興味を持ったわけで,その系統の物件ももちろん時折写真に収めてはいるんでした。
ということで,今回はトマソン的雰囲気をもった物件をお送りするんでした。トマソンタイプはぐだぐだ書かないほうがいいような気もするので,コメント短めの予定であります。
なんていう,最近長くなってどうしようかと思っている前置きのあと,ようやく最初の写真であります。
2階の屋根から雨どいがおりてきて地面にまで達しているわけですけれども,それとは別に青い2本のパイプが宙吊りになっているんでした。
んー。これは何であろうかと。思ってしまうんでありますね。
傾斜からすると,やはりかつて雨どいだったものなのか。あるいはちょっと太いので,雨どいではなく煙突だったのか。
どちらにせよ,今はその機能を果たしていないようであります。
むしろ,風が吹けばガランガランとうるさいんではあるまいかと心配をしてしまうところなんでした。
あるいは,ちょっと音の大きな風鈴かシシオドシだったりするんでありましょうか。
こちらは別に珍しいというものでもないですけれども,側溝にある金属製の網蓋であります。
もともとは側溝全体に蓋がされていて,この部分だけ雨水などが落ちるようになっていたんでしょうけれども,今は全体の蓋が取り外されたんでありますね。
そしてこの部分だけ外すのが難しいらしく残っているようなんでした。下水道が発達した昨今ではよく見られるような気がする光景であります。
側溝にはゴミが落ち放題のようでありますけれども,この網は何を何から守っているんでありましょうか。誰か「おーい。戦争はもう終わったぞー」と言ってあげたほうがいいんでありましょうか。
ごらんの通りカーブミラーでありますけれども,下の部分がブロック塀にとりこまれてしまっているんでした。「看板」というカンバンもちょっといい感じですが。
おそらくはブロック塀の方があとにできたんでしょうけれども,この辺の権利関係というのはどうなっているんであろうかと思ってしまうところであります。工事自体は難しくはないんでありましょうか。
見方によっては,変質鏡が「えっへっへ。おじょお〜さん」とか言いながら下のほうをポロリと出しているようにも…見えないか。
こちらは2本の電柱でありますけれども,古い木の電柱の方はもはや電柱として機能はしていないようであります。
ただ,小さめのカーブミラーが取り付けられていて,その支柱としてのみ存在意義を保っているようなんでした。
ミラーを新しい電柱の方に取り付けるのが難しかったので,そのためだけに残されたんでありましょうか。
あるいはこれは「カーブミラーの木」であって,季節になるとミラーの実がなり,それを収穫して全国の曲がり角に設置しているんでありましょうか。
このミラーはもうちょっと成長してから収穫かもしれないでありますね。しれなくないか。
「樋風鈴」は新潟市中央区・関屋大川前1あたり。
「一匹蓋」は新潟市中央区・上所3あたり。
「変質鏡」は新潟市江南区・亀田本町4あたり。
「鏡の木」は新潟市江南区・亀田本町4あたり。