駐禁物件2
お金・お札というのは自分で勝手に複製したり模写したりすると罪になるような気がするわけでありますけれども,交通標識というのはどうなんでありましょうか。
好き勝手に標識を立てていると交通が混乱するだろうから,何かしら規定はありそうな気もするでありますね。でも本当の標識は素人には作れないだろうし見分けもつくだろうから,特に規定も無かったりするんでありましょうか。公道でなければOKとか。
その辺は調べてないんでわかりませんけれども,狭い路地なんかには路上に手書きで「とまれ」と書いてあったりするし,駐車スペースになりうるところには「駐車禁止」の標識が印刷されたハリガミが貼ってあったりするんでした。
町で見かける手製の交通標識で一番多いのが,おそらくこの「駐車禁止」でありますね。一番需要があるだろうし,「丸に斜線」だけだから,作りやすいというのもあるだろうし。
という長い前置きの後で,上の物件であります。
「駐車禁止」標識の下に「1万円 駐車禁止」と書かれているんでした。
「1万円」の「円」が書き直されているようであります。普通は値上げにともなって金額の「1万」部分を変えていくような気がしますけれども,こちらでは単位を変えているんでありましょうか。前は何だったのか。
ドルだとタイヘンなことになりそうであります。ウォンとかペセタとか,そういった単位だったりしたんでありましょうか。
あるいは「キロ」とか。駐車禁止1万キロメートルだと,もう日本中駐車禁止になりそうであります。キログラムだとわけわかりませんけれども。
けっこう古いハリガミのようで,だいぶ褪色しておりますね。だいぶというか,もう赤い部分は色が無いと言ってもいいくらいであります。
しかし赤い円周と斜線がなんとなく見えてくるんでありますね。そう見えてしまうというのは,そういう風に脳に刷り込まれているんでありましょうか。
交通標識を知らない子どもなんかが見たら,円周と斜線には違う色が見えてきたりするんでありましょうか。あるいは単なる「青い半円ふたつ」という認識になったりするんでありましょうか。
こちらは,モノクロの「駐車禁止」であります。
「丸に斜線」の標識には円の内部が青い「駐車禁止」と円の内部が白い「車両通行止め」があるわけですけれども,色合い的には「車両通行止め」っぽいでありますね。
しかし下に「駐車禁止」と書いてあるからには「駐車禁止」なわけでした。まぁ,どっちでも期待される効果に変わりはないような気もしますけれども。
それにしても,この「駐車禁止」はなんだか怖いというか,縁起が悪いっぽい感じを受けてしまうんでした。
やはり「白と黒」というのはそういうのを連想してしまうんでありましょうか。「白と赤」という標識もあるがゆえに,より一層そう感じてしまうのかもしれないでありますね。
ひょっとすると「ここに駐車したら今日がお前の命日になるぞ」という意味でこのような色にしているんでありましょうか。クワバラクワバラであります。
単にもったいないからモノクロコピーをとっただけのような気もしますけれども。
円周と斜線の黒い部分を切り取れば,コーンの赤色が出てきてカラーになったかもしれないのに。でもそれだと「車両通行止め」になってしまうか。
「1万円」は新潟市中央区・幸西3あたり。
「白と黒」は新潟市中央区・幸西4あたり。