尻切れ物件

尻切れ物件



 街を歩けば様々な電柱広告カンバンが見られるわけで,これもそのうちのひとつのようでありますね。そしてこのカンバンが何を広告しているのかというと,「カタノ動物病」ということらしいんでした。

「カタノ動物病」とは果たして何であるのか。
 カタノ博士が発見した,ある日突然に人間が動物になってしまうという恐ろしい病気なんでありましょうか。
 それとも,ある日突然に左右の肩から犬や猫や小鳥なんかの動物が生えてくるという病気なんでありましょうか。それはちょっとカワイイかもしれない。カワイくないか。象やクジラが生えてきたりしたら大変そうだし。そういう問題でもないか。

 ということではもちろんなくて,どうやらこれは近所にあるカタノ動物病院さんの広告カンバンであるらしいんでした。
 しかしそれはわかったとしても,なぜこのような「動物病」状態になってしまったんでありましょうか。

 原因はやはりあちら側を向いている交通標識でありますね。もともと動物病院の広告カンバンがあったところへ,それに構わず標識を設置したんであろうと思われるんでした。
 そのあと誰の意思かはわかりませんけれども,やはりカンバンは撤去した方がいいということになり,取り外そうとして色々やってみたんだけれどもうまくいかず,途中であきらめてしまったんではあるまいかと思われるわけでした。

 まずカンバンを外してから標識を取り付ければよさそうなもんでありますけれども,「交通標識設置係」の人は「私の仕事は設置することのみですから」ということで余計な仕事はしないのだろうなぁ。

 でもひょっとすると本当に「カタノ動物病」という恐ろしい病気が存在するのかもしれないですけれども。


 こちらは,新潟の人であればおなじみ(なのか?)の「塚田牛乳」の大きなカンバンであります。この道は割とよく通るのだけれども,以前はちゃんと「塚田牛乳」と書いてあってマンガっぽい牛の絵も描かれていたような気がするんでした。

 なぜそのカンバンが半分になってしまったのかはわかりませんけれども,看板主の人は直す気もないんでありましょうか。今や牛乳の宅配というのも廃れてしまって,そういう余力がないんでありましょうか。

 確かに,このカンバンの正面には最近コンビニが出来てにぎわっており,もはや牛乳宅配の時代ではないのかなぁなどと考えたりもするわけですけれども。

 でもひょっとするとこれは本当に「塚田牛」のカンバンであって,マツダが開発した究極のエコロジーカーである「牛車」を宣伝しているのかもしれないですけれども。しれなくないか。


 オマケ。これはまぁ,日本のあらゆる場所に存在するのではないかと思われるあのカンバンであります。ちょっと大きめタイプ。

 以前にも「北の国から物件」というので同じような物件をやってますけれども,それは「世界人類が平和であり」というところで切れているものだったんでした。

 今回のは「世界人類が平和でありますよ」ということで,どこかに報告しているかのようであります。誰がどこに報告しているのやら。そしてその報告は正しいのかどうか。虚偽の報告をしてはいけないでありますね。

「動物病」は新潟市中央区・沼垂東1あたり。
「塚田牛」は新潟市西区・五十嵐中島2あたり。
「ありますよ」は新潟市東区・海老ヶ瀬あたり。