小ネタ物件75
さて,小ネタコーナーであります。物件としてはちょっとどうかな? と思うんだけれども,なんだか憎めないようなヤツらを集めてお送りします。本物件とどこが違うんだと思われるかもしれませんが,その辺は「なんとなく」なんでした。
小ネタは別にやらなければならないというシリーズでもないのだけれども、時折やらないといかんかなぁという気持ちになってしまうのであるよな。
「お願い 倉庫前に付,駐車しないで下さい。」
とのことで,これはまぁごく普通の訴えであり,よくあるお願いなんでした。
ただ,その下に「第三水曜日のみ」と書かれているのがちょっとオモシロく感じてしまったんでした。
「第三水曜日のみ」ということはひと月のうちに1日だけが駐車禁止であって他の日は駐車OKなわけで,実に寛大であるなぁと思ってしまったわけでした。
この「第三水曜日」の部分は曜日部分も含めて何度か書き替えられているようで,現在の「三」もこれは「三」と書いたのか消したつもりなのかもわからないですけれども,曜日等は変遷しているようなんでした。
ゴミ収集の絡みで一時的にこの倉庫を使うとか,そういうことのような気もするでありますね。
しかし商売用の倉庫であるとすると,一度の出し入れでひと月分の取引がすべて済んでしまうという,タイヘンな高額商品が入っているのではあるまいかとも思ってしまったりするわけでした。
新潟市中央区。
さるマンションの入口であります。
「禁 ちらし,だいれくとの持ち込み禁止 お願い 業者の方台車で商品の運搬禁止 皆様,スリ足歩行はしないで下さい。」
とのことなんでした。
ここで気になるのはやはり「だいれくと」でありますね。おそらくはDM,ダイレクトメールのことであろうと思われるわけですけれども,なぜ平仮名でしかも半端な省略がされているのか。
管理人さん,お年を召していて
「なぁ,ばあさん。住人さんから『だいれくとが多くて困ってる』って言われたんじゃが,何のことじゃろうな。…そうか,おまえさんもわからんか。『ちらし』はわかるがのぅ…。まぁ,そのまま書いとけばいいじゃろ」
ということで,意味がわからずにそのまま文字にしてしまったんでありましょうか。
あるいは管理人さんは生魚が嫌いで,「ちらしずしをダイレクトに持ち込むことを禁ずる」という寿司屋さんへのメッセージなんでありましょうか。握り寿司はいいのかという疑問はありますけれども。
スリ足歩行を禁ずる「皆様」という呼びかけもよろしいでありますね。台車と併記してあるところを見ると,耳障りだからということではなく床の保護のために禁じているんでありましょうか。
しかしスリ足で歩く人というのはそんなに多いのかどうか。相撲取りが住んでいたりするんでありましょうか。
管理人さんに怒られて,お相撲さんが「え。いけないでごんすか。申し訳ないでごんす」と謝っている姿を想像してしまうところであります。
新潟市中央区。
いやこれはまぁ,おかしなところというのは全く無い,普通のカンバンであります。
有名なメーカーであってカンバンもよく見るものでありますけれども,これを見たとき,ふと
「このハム,実は天狗の鼻を輪切りにして…」
というのを想像してしまったわけでした。
倉庫にはたくさんの天狗がとらえられていて,注文が入ると一人の天狗が連れ出され押さえつけられ,大きなナタを持った人が赤く長い鼻をめがけて…。
…いやもうちょっとほのぼのした感じで。
天狗の鼻はいつも成長していて,ひと月くらいすると鹿の角のように新しい鼻に生え変わると。それで古い鼻を持って天狗がやってくると膨大な報酬を渡し,その鼻はとてもおいしいハムに…。
よし。ちょっとほのぼのしたかな。でもあんまり食べたくはないなぁ。
まぁ,そういうのを想像しだすと,牛の肉やら内臓やら舌やらを普通に食べているというのもちょっとアレではありますが。
※もちろん,これは私の妄想の産物であり,実際の天狗ハムは天狗の鼻を使ってはいないと思われます。多分。
新潟市南区。
こちらはおそらく学習塾の窓に貼られたハリガミであります。
以前にも似たような物件があったりしますけれども,一瞬どう読めばいいのかわからなくなってしまうハリガミなんでした。
「うかる わかる のびる できる」あるいは「できる のびる わかる うかる」
というのが本来の読み方であろうと思われるわけですけれども,パッと見たときには
「うわので かかびき るるるる」
と読んでしまったりするわけでした。
意味はわからないけれども,最後の「るるるる」がなんだか楽しそうであります。楽しくなりたいと思って,無意識にそう読もうとしているのかもしれないでありますね。
一応,意味ごとに色を変えるということをしているようでありますけれども,それが関係なくなってしまう「るるるる」のパワーであります。
隣のおそらくは
「高校英語 高校数学 開講中!」
もやはり
「高高開 校校講 英数中 語学!」
と読んでしまいそうであります。
こちらも意味はわからないけれども最後の「語学!」というのが意味をなしているので,どう読むべきなのかという判断がほんの少し遅れてしまうような気がするわけでした。
受験のための頭のトレーニングとしてあえてこういう風にハリガミを作っているのだとしたら,それはそれでスゴいことかもしれませんけれども。
新潟市南区。