特別物件

特別物件



 毎度おなじみのゴミ集積場であります。住宅密集地の集積場というのはやはり色々と問題があるようで,日替わりで場所が変わったり清掃当番を決めて清潔を維持したりということがあるようなんでした。

 そんなわけで,上の物件では清掃当番というのを決めているらしいんでした。おそらくは当番になる班の番号に印をつけるんであろうと思われるわけですけれども,この集積場は10班から16班までが使用し,清掃するようでありますね。

 と思ってよく見てみると,記載されている班は「10,11,13,14,15,16」班であって,12班というのが見当たらないんでした。これはどういうことなんでありましょうか。

 この町内には,12班というのが存在しないんでありましょうか。
 縁起が悪いから…ということであればむしろ13番が省かれそうな気がするわけですけれども。13班の人,ゴメン。
 この町内の人は全員ウルトラセブンのファンで,あの作品の第12話が欠番であることにならって12班を作らなかったとか。

 あるいは,以前は確かに12班は存在したのだけれども,何かの理由で人が住まなくなってしまったんでありましょうか。
 地上げとか。
 超局地的大地震とか。
 それにともなう時空の歪みに飲み込まれて未来に飛ばされ「漂流町内」になって,文明崩壊後の新たな地球人の種になったとか。

 はたまた,12班はちゃんと存在して人も住んでいるのだけれども,何かの理由で清掃は免除されているんでありましょうか。
 とても高貴なお方が住んでいて,とてもその御手を汚すことなどできないとか。
 ありとあらゆるものを消化およびリサイクルできる家ばかりの班で,ゴミはひとかけらも出ないとか。
 1年戦争を経て清掃連邦から独立を果たし,ひとつの町内として認められたとか。
 単にいじめられっ班で,仲間はずれにされているとか。清掃しなくていいとはいえ,それもちょっとツラいな。

 まぁ理由はわかりませんけれども何やら特別扱いっぽい12班。特別扱いはする方もされる方も何かとストレスがたまるものでありますけれども,がんばってほしいものであります。何をがんばるのかわかりませんが。


 こちらは特に珍しくも面白くもないですけれども,どうやら社長専用の駐車スペースのようであります。

 奥に見えるのが会社の建物で私は道路から写真を撮っているので,この「社長専用」は一番道路側,社屋から一番遠いところなんでありますね。

 できるだけ体力とムダな時間は使わないようにして,自身の駐車スペースなどは社屋の一番近くに持ってこようとするのが社長という生き物のような気がするわけですけれども,それを考えるとここの社長さんはアッパレであります。

 まぁ,単に道路に近いほうが車の出し入れがしやすいというだけかもしれませんが。私もスーパーへ買い物に行くときなんかは混雑する出入口付近よりは多少歩いても空いてるところに駐車するし。関係ないか。

 あるいは,駐車スペースの決定権は社長になくて,従業員が勝手に「このスミを社長の場所にしちゃおうぜ」と決めたのかもしれず,その夜社長は家でしくしく泣いていたのかもしれないですが。

 しかしやはり,この位置は社長の要望のような気がするでありますね。社長は車好きで,自分の車を道行く人々に見せびらかしたいのかもしれない。
 私は見ることが出来ませんでしたけれども,もう少し待っているとこの駐車スペースに入ってきたのかもしれないでありますね。赤く塗装されてツノがあって他よりも3倍速く動く「社長専用」が。
「長」を長音の意味として考えると「社長専用」というのは「社ー専用」ということなのだな。蛇足だなぁ。

「欠番」は新潟市西区・寺尾台1あたり。
「社長専用」は新潟市中央区・女池上山1あたり。

※いつものことではありますが,世代によって意味不明となるネタが散りばめられてしまったことをおわびいたします。