小ネタ物件65
小ネタ物件65
さて,小ネタコーナーであります。物件としてはちょっとどうかな? と思うんだけれども,なんだか憎めないようなヤツらを集めてお送りします。本物件とどこが違うんだと思われるかもしれませんが,その辺は「なんとなく」なんでした。
小ネタとはいえ,最近の小ネタひとつひとつには昔の本ネタと同じくらいの文章を書いているのだよな。それは決していいことではないのだけどもな。
第二かたぎり荘さんは「只今満室」ということで,結構なことなんでした。
しかし,真ん中にある「入居者案内」欄は名札をはめ込むような形式になっているようでありますけれども,一枚の名札も見受けられないんでした。
はたしてどちらが本当であるのか。
まぁ,個人情報云々というのがうるさい昨今であるので,わざわざ掲示するということはやめたのかもしれませんけれども。
あるいは,大家さんが飽きちゃったのか。それとも名札づくりが追いつかないほど出入りが頻繁なのか。はたまた,名前を出せない人たちで満室になっていたりするのか。
そういえば,以前私が勤めていた職場の近くにアパートのような建物があって,名前も「○×荘(伏字)」という普通のアパート風の名前だったのだけれども,そこは実はラブホテル,というよりは風情としては連れ込み宿らしかったんでした。
そういうところに「入居者案内」が掲げられていて「只今 ○号室には△△様と□□様が『入居』しております」とか書かれていたらイヤであるなぁ。と思ったりしたわけでした。
いや,かたぎりさんとこはそういうところではないと思いますけれども。
新潟市中央区。
ビルのカンバンであって,おそらくこのビルのオーナーは内田さんであるような気がするわけですけれども,どうも微妙に文字が削れてしまっていて,大田さんのビルになってしまいそうな勢いなんでした。
これはひょっとすると水面下で企業買収がすすんでいたりするのか。
内田社長,早く気づかないと大田さんに会社乗っ取られてしまうぞ。
…企業の乗っ取りってのはそういうアレじゃないですか。そうですか。
新潟市中央区。
たまにはトマソン方面もやっておかないといかんかなと。いや別にそういうわけでもないんだけれども。
これは,建物が解体されたときにその残像が隣の建物に浮かび上がるという,いわゆる「原爆タイプ」の物件。
原爆が投下された際に,石段に座っていた人の影がそこに焼きついて残った…というような話から命名されたような気がするわけですけれども,このネーミングについては別にどこからも抗議されたりはしないのかな。トマソンもそこまでメジャーじゃないか。
それはともかく,今は本体の存在しない建物の影のみが残っている情景というのは,ほんの隙間分だけ過去が垣間見えるようで,やはりなにがしかの感慨を呼ぶものでありますね。
その,影を映している隣の建物もやがて消えていくのだろうけれども,それまでしばらくは街の記憶として残っていくのだろうと思われるんでした。トマソンとは,変わりゆく街のつかの間の記憶であるのだな。
あ。なんか叙情派だぞ。
新潟市中央区。
どうやら「そば うどん」で「本望」だということなんでした。
この人にどんなドラマがあったのか。いろいろと妄想を膨らませることはできると思われますけれども,それは余人のうかがい知ることのできない領域であるような気もするわけでした。
まぁ何がどう本望だったのかわかりませんけれども,とにかく何やら達成感を感じさせるカンバンであります。
そばとうどんにまみれながら天に向けて拳を突き上げ,
「そば! うどん! 我が生涯に一片の悔いなしっ!」
と叫びつつお星様になるような,そんな感じ。違うか。
新潟市秋葉区。