きめつけ物件

きめつけ物件



 毎度言っていることではありますけれども,ゴミ捨て場というかゴミ置き場というのはハリガミの宝庫であります。宝庫というよりも,そこから次々と新たなるハリガミが生まれてくるということからすれば,ハリガミの母と言ったほうがいいんではないかとも思われるんでした。
 そんなわけで,上の写真の物件であります。

 書かれている文句というのは至極まっとうなものであって,むしろどこにでもある,無個性な感じさえうけてしまうわけでした。しかしながら,であります。

 しかしながらこのカンバンはもう,とにかく頭ごなしなんでありますね。
 いきなり「今日はゴミ出し日ですか!」と一喝されてしまい。そして間髪いれず「分別はしてますか!!」とたたみかけられ。さらに弁解の余地も与えず「マナーは守って下さい!!!」とピシャリと言い渡されてしまうんでした。

 そして,言われた側は反論する機会もまったくなく「え。いや。でも。あの。はぁ。はい…」と,自らがマナー違反者であるということを認めてしまうに違いないんでした。
 たとえどんなにきっちりとゴミ出しの曜日・時間を守り,どんなにきっちりとゴミの分別を行い,どんなにきっちりとマナー通りに行動していたとしても。

 最初はこのカンバン,「?」と「!」を一部間違えて発注してしまったのかとも思ったわけですけれども,徐々に増えてくる「!」からするとやはりあえてそうしているのだろうなぁ,と思われるんでした。
 それにしても自治会の人,よほど腹に据えかねたんでありましょうか。イライラぶりが手に取るようでありますね。

 その意味では,意図どおりの効果をあげているカンバンであります。
 しかしその意図というのが伝わりすぎてしまうと,その効果を超えて別の部分でオモシロくなってしまうわけなんでした。


 オマケ。
 んー。佐藤さんというのがどんな人なのかはわからないわけですけれども,なにも「生ごみ佐藤」なんて言い方をされなくてもよいのではないか。と思ってしまうわけでした。

 これは町内内イジメなんでありましょうか。佐藤さんが道を歩くと近所の人が「やーい。生ごみ佐藤〜」とか言ってはやしたてたりするんでありましょうか。
 町内の生ごみと決めつけられてしまった佐藤さんの心中,いかばかりか。

 ということではもちろんなくて,単に佐藤さんが所有するところの「生ごみ入れ」の容器なんだとは思いますけれども。たぶん。
 すでにこの容器自体が壊れてゴミと化しているような気もしますが。それはともかく。

 ちょっと名前を小さめに書くとかすると,そういった誤解を招かないですむような気がするわけですけれども,そもそもそういった誤解をする方がおかしいのか。そうか。

「! !! !!!」は新潟市・上所中2あたり。
「生ごみ」は新潟市・天明町あたり。