グリーン物件
グリーン物件
さるお宅の周囲を囲む,塀であります。住宅街なので,実際には周囲を囲んでいるわけではなくて道路に面している部分だけかもしれませんが。それはともかく。
その塀の一部が,写真のように窪んでいるんでした。そしてその部分の地面は苔むしているのか芝なのか,緑が鮮やかであります。
この空間は何でありましょうか。地面に切り株のようなものがあるところをみると,かつてそこには樹木か電柱が植わっていたと思われるわけですが。いや電柱は植わっているとはいわないかもしれませんが。一応,電柱としておきましょう。
その電柱のためにわざわざ塀の一部をこのように窪ませて作ったにもかかわらず,現在はその存在はなく,箱庭のような空間になっているわけでした。
しかしその存在の証拠は切り株のように残っており,さらに塀の上の方に目を移すとそこはまた丸く窪んでいて,円柱状のものがそこに確かに存在していたことを示す証拠となっているんでした。
かつて確かに存在したものがその存在を失い,その痕跡だけが残っているところを小さな緑が覆っていく。なんだか映画のラストシーンのようでもあるような感じがしたりするわけでした。
なにはともあれ,美麗なトマソンであります。最近のお気に入り。
ちなみに,この物件を見た数分後に平成19年中越沖地震が発生しており,歩きながらなんだかふらふらして足元がおぼつかないので体調が悪いのかなと思ったら地震だったわけでした。
こちらは,少し広めの歩道にひっそりとたたずむ止水栓であります。止水栓っていったいどんな具合に何をするものなのか知らないけれども。まぁ,水を止める栓なのだろうなぁ。
で,この止水栓が存在するところの歩道にはレンガ調の四角形が敷きつめられているわけですけれども,止水栓は丸い形状であるがゆえにそのまわりに隙間ができてしまうわけでした。
その隙間をびっしりと埋めてしまうあたり,小さな緑もさすがであります。でも,まわりをかこまれてる止水栓も,まんざらでもなさそう。
「ん? おまえら,そんなにオレを取り囲んでどうするつもり? オレの仕事は水を止めることなんだけどもさ,今日は特別に水を出してやろうか? ん? げへへへへ。」
と,キャバクラあたりで若い娘に取り囲まれてご機嫌のオヤジのようであります。そうでもないか。
オマケ。
重ね書きの結果,もうどれが社名やらわからなくなってしまった井上さんとこ(たぶん)の会社でありますけれども,どうやら「はし」と「グリーン」を扱っているらしいことはわかるんでした。
最近は環境保護,特に森林資源がらみで目の敵にされる感のある割り箸でありますけれども,こちらではそのふたつを同時にあつかったりするんでありましょうか。
自分たちで木を植えてそれを使って箸を作る。ということだとすると,木材の供給が追いつくならば,それはなかなかスゴイことではあります。
あるいは,緑色の橋をかけることが得意な工事会社なのかもしれないでありますね。
近所にあと6社同じような会社があって,それぞれ赤・橙・黄・青・藍・紫の橋をかけるのが得意。
で,7社がいっせいに空に橋をかけると,虹ができあがるのかもしれないんでした。
お。なんかメルヘンだぞ。
「緑と痕跡」は新潟市西区・坂井砂山2あたり。
「緑とオヤジ」は新潟市中央区・南多門町あたり。
「緑とはし」は新潟市西区・山田あたり。