シマ物件

シマ物件


 よく電柱に巻かれているこの黄色と黒のシマシマ。これをあらわす専門用語というのもあるんでしょうけれども,私は知らないんでした。
 まぁたとえ知っていたとしても,周りに知る人がいなければ使えないわけですが。「あの電柱の黄色と黒のシマシマ」が一番通じる言い方でありましょうか。

 そんなわけで,上の写真のシマシマ。ちょっと古くなって黄色部分が汚れてというか,はがれてきているようでありますけれども,よく見ると下のようになっているんでした。ちょっと通常より大き目の写真でどうぞ。


 これは自然にはがれたんではなくて,削って文字を書いたようなんでした。「ドラえもん,ステキ」とか「ウルトラマン」とか。それが黄色部分にびっしりと書かれている。
 ここまで書くのはけっこうな労力を要しそうですけれども,そんなに苦労して「ドラえもん,ステキ」を表現したかったんでありましょうか。

 近所の子どものしわざのような気がしますけれども,しかし「この黄色い部分には字が書ける!!」というのを発見したときはうれしかったのだろうなぁと思うと,ちょっと微笑ましくもあるような気がしたわけでした。
 あるいはこのシマシマは近所の小学生の伝言板がわりになっていたりするんでありましょうか。


 こちらのシマシマは,先に巻かれていた斜めのシマシマの上に小さな縦シマシマが巻かれているという2重構造になっているんでした。

 こういうのも割と見かけるような気がしますけれども,何か意味があるんでありましょうか。後から巻かれたものは反射効率がいいとか,そんなことがあるのかもしれませんけれども,最初の大きな斜めシマシマの立場というのを考えると切ないものがあるような気がするわけでした。

 あとからこの写真を見て,なんとなくリズミカルであるなぁと思ったら,右後ろの塀が縦ジマであり,左後ろのドアに横ジマの換気口のようなものがあって,全体としてシマシマ写真になっていたんでした。いやどうでもいいことですが。(当サイトはすべてどうでもいいことで成り立っております)


 こちらは小さな斜めシマシマでありますけれども,黄色が全体に塗られているんではなくて,あとから控えめに貼られているようなんでした。

 これは黄色が薄くなってしまったから黄色いテープを貼ったんでありましょうか。それとも,もともとこういうものなのか。

 これもやはり反射効率とかそういうことなのかもしれませんけれども,もしこの黄色テープが無い場合,黒と白のシマシマになってしまい,ちょっと縁起が悪そうであります。
 ひょっとすると,「注意(黄色)を怠ると,黒と白のシマシマの世界へ行ってしまうぞ」という判じ物なんでありましょうか。


 こちらはなんというか,ハムというか緊縛ものというか,ぐるぐる巻きにされてしまっているシマシマであります。

 これはいったいどうしてこんなことになっているんでありましょうか。こうしておかないと,夜な夜なこのシマシマが電柱から抜け出して近所に悪さをしたりするんでありましょうか。まぁそんなことはなくて,ただ単にすぐはずれてしまうということなんでしょうけれども。

 しかし考えてみると,他のシマシマはよく落ちないものであるなと思ってしまうわけでした。こういう風にぐるぐる巻いている方が自然な姿なんではあるまいかと。
 わざわざ黄色と黒の模様を作らなくても,黄色一色の素材を黒いテープでぐるぐる巻きにすれば経費の節約に…ならないか。

「伝言シマシマ」は新潟市(白根)・能登2あたり。
「2重シマシマ」は新潟市・西大畑町あたり。
「白黒黄シマシマ」は新潟市(西川)・鱸あたり。
「緊縛シマシマ」は新潟市(西川)・鱸あたり。