かんじ物件
かんじ物件
今回はちょっと趣向を変えた物件であります。こういうのを始めるときは「ああ。まこさんもちょっと疲れていて頭がまわらないんだな。かわいそうだな。なにかおごってあげようかな」と思って暖かく見守ってあげるのがよいでしょう。
そんなわけで,まずこちらであります。何の予備知識もなくこれを見たときに,いったいこれが何であるかわかるであろうかと,思ったわけでした。
まぁ,日本人であればすぐにこれは文字である,おそらく漢字であるということがわかると思うわけで,見る人が見れば何という文字かもすぐにわかってしまうと思われるんでした。
しかし,あまり達筆に慣れていない人間からすると,やはりちょっと考えてしまいそうであります。「汁」にしてはちょっと微妙な違和感があるぞ,という感じで。
続いてこちら。ちょっと梵字のような,見方によっては人の顔っぽい感じもしつつ,やはり漢字なんでありますね。
名前にこの文字を使っている人にはわかりやすいのかもしれないわけですけれども,いったん「人の顔」を思い浮かべてしまうとそこから脱出するのにちょっと苦労してしまうデザインであります。
続いてこちら。ひらがな? 「ち」なのか「る」なのかハッキリしてもらいたい,そして左側にあるモニャモニャはなんなのか,というようなところですけれども,やはりこれも漢字であるんでした。
さらに見方によっては「買い物カゴを持って足が回転するほどのスピードでスーパーマーケットへ向かう奥様」のようにも…見えないか。
これは…わかりやすいでありましょうか。よほどムリをしないと漢字以外には見えなそうであります。
まぁ,ムリをすればちょっと右側が顔っぽいな…というくらいですけれども,やはりそれはムリそうでありますね。
そして,こちら。こちらも漢字としてわかりやすそうであります。
これもあえてムリをしてみるならば,タキシードを着た人がたてひざをついてうやうやしく挨拶をしているように…あ,ちょっと見えてきた。
…ということで,五つの文字を見てきたわけですけれども,それぞれの漢字が何であるか,わかったでありましょうか。
正解はこちらであります。
そう。文字の順番はバラバラでしたけれども,「近藤時計店」さんなんでした。
このように全体を見れば何の違和感もなく理解できるわけですけれども,一文字だけをとりあげるとちょっと読めなくなってしまったりする場合もあるんでした。
逆に,一部が読めなくても全体からそれを類推したり,あるいはそれを相互に行うことによって,一文字一文字が全部読めなくても五文字そろうと読めてしまうという,なんだかオモシロいことを人間のアタマというのはするようなんでした。
そして,上のそれぞれの文字写真でもそうですけれども,パッと見ただけならすぐに何の文字かわかるのに,ジッと見続けていると逆に文字の形がわからなくなってきてしまったりすることもあるんでした。
ヒトのアタマというのはオモシロいでありますね。
「計近時藤店」は新潟市・亀田本町2あたり。