呼鈴物件

　さるお宅の玄関にひっそりと設置されている呼鈴なのだけれども，通常あると思われるボタンのようなものがなく，２枚の金具がむき出しになっているのでした。

　これはなんだかコワイ。２枚の金具に同時に触れることによって通電して２万ボルトの電気が流れて，訪問者は悲鳴をあげる。その悲鳴が呼鈴として機能するのではないか。そして家の主人がその音を聞いて「どーれ」なんて言って出てくると玄関には誰もおらず，大きな炭のようなものがあると。主人は「ちっ。最近こんなイタズラがはやってるのかねぇ」と言って炭を砕いて家に入っていく…なんてことを考えたりしてしまうのでした。