留守電物件

留守電物件


 この真ん中にあるのがなんだかというと,電話のボックスなのでした。電話だけがカバーされるような,小さいやつ。でも,中に電話はないのでした。電話が留守にしている。
 ここは新潟大学近くのアパートの前で,かつてはピンク電話かなんかが置いてあって,住人がここから故郷に電話をしていたんではないかと,思うのでした。10円玉をたくさん重ねて。雨の夜には傘をさしながら。
 でも今は電話なんか部屋にあるのは当たり前で,携帯電話も当たり前。ピンク電話は自ら身をひいたのではないかと,思うのでした。うーん。久々の叙情派観察だなぁ。