おにかい物件

おにかい物件


 新しい看板なんだけれども,文字が右から左へ向かって書かれていて,まずそこに目が行くのでした。この看板はむき出しになった階段の,下から見て左側面にかかっていて,それを考えると「ご用の方」の進行方向に向かって書かれているのではないかと思われるのでした。車の右側面に書く文字と同じ考え方か。

 そこまで気を配っておきながら(ホントか?),不動産部があると思われる「お二階」の文字が一部はげてしまって「お一階」になってしまっているのでした。それとも不動産部が移転して一階になったんでわざとはがしたのか。もしそうでも,「お一階」はないよなぁ,と思ってしまうのでした。

 しかし,考えてみると階数に「お」がつくのは二階だけ。「お三階」とか「お五階」とかましてや「お六十三階へどうぞ」なんて言わないから,二階というのは日本人にとって特別な場所なのかもしれない。むかしは五階だの六階なんて建物がなかっただろうし,あってもそれは人の住む空間ではなかったのではないかと思ったりするのでした。日本人というのは高層建築に住むべきではないのかもしれない…のか?