緑の会物件
緑の会物件
近所に栗の木川というよどんだ川があって(昔はきれいだったらしい),その右岸はけっこう長く続く簡単な公園になっているわけです。で,ところどころの金網に上のような看板が貼り付けられている。「老人クラブ連合緑の会」の手によるもので,長さ2mくらい。5個所に貼られていて,手書きなわけですが,なかなか味があるんではないかと思って採集してみたのでした。
最初の上のやつはまぁ,普通ですね。いや,後から出てくるやつも普通なんだけれど,散歩しながら順に見ていくとなかなかいい。
2枚目。なるほど。公園に来たらまずは犬の糞の後始末をしなければならない。これが公園の基本だったとは。深いな,公園道。
3枚目。公園利用者と清掃者の迷惑。この「清掃者」というのは,「緑の会」の人たちなんだろうなぁ,と思わずにはいられない。
4枚目。ちょっとタッチが変わる。子どもの視線に立っているのか。子どもには難しくて読めないような気がする。「緑の会」の人たちが自分の母親に言っているんだとすると,「お母さん」は相当年寄り。「私は投げません汚しません」というのも,女性口調なだけに意味深な感じ。
5枚目。実は一番最初に目に入ったのがこの看板だったわけです。最初読んだときに「犬の糞利用者」が泣くという風に読んでしまったのでした。さらに「清掃者が泣く」という点。通常この手の看板は「利用者の迷惑」しか書かれないのに,「清掃者」を持ち出したところが正直でよいな,と思ったのでした。
結局この5枚の看板のいわんとしていることは,「この公園はおれが掃除してるんだからよごすんじゃねーぞ。迷惑なんだよ。」ということなんですね。でも,それはヒジョーに正直なところだと思ったりするわけです。「利用者の迷惑」ではなくて,「オレの迷惑」というのが,管理者のホンネなのでした。