分岐物件

分岐物件


 これは階段の先が行き止まりになっている無用階段,トマソンですね。ただ,途中から分岐している階段があって,これは家の奥の方に入れるんで,かろうじて機能している。その小さな階段を機能させるために,この大きな斜めの階段が残されているわけで,「もののあはれ」を感じさせるのでした。
 次の「封印物件」とも関連しますが,ここはかつて玄関だったと思われるわけです。その主役だった「斜め階段」がチンケな階段のために生きているのだけれど,「それはそれで,まぁよかろう」という達観が見えるような気がしたりするのでした。