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●源流テント泊釣行

2003.8.2〜3(土・日)天候:晴れ(今シーズン18,19日目)

某渓流

スケジュールの都合がついたので、W氏とテント泊釣行へ出かけることにした。そろそろメジロアブのシーズンインになる。最盛期の釣行は避けたいので、この週末の釣行の後しばらくは渓流釣りはお休みだ。休養の前に渓流釣りを満喫したいので、思いきって一泊することにした。「えち源」としては2年ぶりのテント泊釣行である。

3:20分に集合し目的の渓流へ出発。この渓流へ出かけるのは3年ぶりくらいなので、途中の林道をジムニーで行けるのか不安であったが、崩落箇所も修復されていて入渓点近くまで車で入ることができた。一日目は本流を釣り、二日目は支流へ入るという予定を立てた。

エサはあらかじめミミズも用意したが、やはり現地調達が一番いい。幸いにもバッタが豊富に捕れたので、バッタをエサに釣り始める。先回きたときは、尺サイズが連発した渓流なので、釣果への期待も高まる。
河原を歩くと早速メジロアブが何匹かやってきた。一応念のために防虫ネットの用意もあったが、そのお世話になるほどではない。
W氏と交互に先行しながら仕掛けを流すが、思ったほど釣れない。最近のものと思われる釣り人の足跡があちこちに残っている。どうやら、イワナは釣り人を警戒しているようだ。
落ち込みを狙うカケアガリを中心に狙うが、全く釣れない。それでもなんとか落ち込みの白い泡の中にいるイワナをゲット。晩の塩焼き用にキープする。キープしたイワナは〆めた後すぐにさばいておく。こうしておけば、鮮度が落ちにくい。
しかし、その後はなかなか釣れない。たまに釣れても、20cm足らずのチビイワナだ。そして、昼前には一日目の予定の滝つぼまで来てしまった。滝壺の手前で、塩焼きサイズを追加。いよいよ滝壺に挑戦する。

大きな滝壺なので、エサ釣りはやめてルアーロッドを取り出す。ここで釣れれば「お刺身サイズ」のイワナであることは間違いない。姿勢を低くして気取られないようにキャスティングする。
一投目
二投目
三投目...
なかなかヒットしない。
滝を狙う滝壺の中では水流が複雑に渦巻いているので、思ったようにルアーをアクションさせられない。何投かしたのち、ルアーはあきらめてエサに切り替えてみたがそれでも駄目だった。

これで一日目の予定は終わったが、昼前なのでまだ時間は残っている。そこで、二日目に予定していた場所にも入ることにした。
こっちの渓流は魚影が濃いようだ。すぐにW氏が塩焼き用のイワナをゲット。世話人も何匹か釣れたが食べきれないのでリリース。その後は二人とも「お刺身サイズ」を求めての釣りになる。
良型が何匹か釣れたがリリース。結局二日目に予定の渓流も探り終わってしまい、初日の納竿とする。テン場まで戻る途中でちょっとした滝があり、高捲きをする。滝壺近くの取り付きまで10メートルくらい降りるので、W氏が先に降りて、世話人は滝壺の淵を何気なく眺めていた。
すると突然45cmほどのイワナが見えた。しかし、人影がちょっと映った瞬間に、慌てたようにジグザグに泳ぎ去って行った。
大きなイワナが育っているのを知ることができて、なんだか幸せな気持ちにさせられた。が、つぎにくる時にはなんとかヤツを仕留めてやろうと決心してしまうところは釣り人の本能だろうか。

イワナ塩焼きテントを張り、たき火を起こしてイワナを塩焼きにする。冷たい沢水で冷やした缶ビールで乾杯する。
あとはすることもない。たき火を眺めながら、渓流釣りの夢などを語り、日が沈むと寝袋の上に横になり寝てしまう。


二日目の朝は、食欲も起こらないがインスタントラーメンを煮て腹ごしらえをする。初日に予定していた場所に入ってしまったので、すこし渓を下り別の支流に入ることにした。テントを撤収して身支度をする。
濡れたままの鮎タイツを履くのは冷たいが、日が昇ると気温は急上昇していった。
仕掛けを流すとすぐにイワナが釣れた。次のポイントでも、そのまた次のポイントでも釣れた。しかし、その後はさっぱり型があがらない。
ポイントを目で探しながら歩いていると、何かを踏んでしまった。
そのナニはあわてて石の下へ逃げて行った。マムシだった。マムシを踏み付けたのは初めてだ。噛み付かれなくて幸いだった。石の下をのぞくと、鎌首を持ち上げてこっちをにらんでいる。後になって写真を撮っておけば良かったと後悔した。
それからも二人で釣り上がるが、なかなか良型が上がらない。そして、そのまま二日目の釣りは終了となった。

もうメジロアブは出没している。車を停めた場所へ刈り払いを終えた地元の人が帰ってきた。挨拶をすると、
「メズロはえだがね?」
と聞かれた。
えっ?何のこと? と、戸惑っていると、
「アブらがね、アブ」
つまりメジロはいたかね?と聞かれていたのだ。

釣り人しか入らないような場所の刈り払いや、杣道の整備をしている地元の人には、まったく頭が下がる思いだ。

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